派遣薬剤師で働くことのメリット・デメリット

  • 2019年10月22日
  • 2019年11月16日
  • 薬剤師

僕は派遣薬剤師5年目になる

その間には地方で住居付きの高時給の派遣薬剤師として働いた経験もあるし、現在は都心部で働いている

実際に派遣薬剤師として働いて見えてきた派遣薬剤師のメリット・デメリットを話しておこうと思う

派遣薬剤師で働くデメリット

まずは気になっているであろうデメリットを先に話しておく

これが受け入れられないのであれば派遣薬剤師になるべきではない

先に説明しておけば無駄にあなたからメリットの項目を読む時間を奪わずに済む

未経験者は歓迎されない

派遣薬剤師に求められるのは即戦力であることだ

雇用期間が決まっている未経験者を雇って調剤の勉強をさせてほかの薬局で働けるようにしてあげようなんて薬局はまずない

小規模の派遣会社だと未経験者を雇って「ここなら深刻な人手不足だから猫の手も借りたい状態だ、未経験者でも使ってもらえる」という思惑プンプンで調剤未経験者の派遣雇用を薬局に打診してきたことがあった

確かに深刻に人手不足に悩んでいる店舗だった、そんな店舗に未経験の状態で入ったらその人精神的にボロボロになるだろう、その前に当然ながら薬局側が断っていたが

未経験の状態で派遣薬剤師になると派遣会社の使い捨ての駒にされる、と思っていたほうがいい

そもそも大手の派遣会社は看板を傷つけないために未経験者を採用しないはずだけどね

派遣会社・派遣先・自分自身、どの立場のためにも最低1年くらいは経験を積んでおこう

派遣社員という肩書の心象

僕は派遣薬剤師は普通に薬剤師で働く以上に良い条件で働いていると思う

しかし世間一般には派遣社員は正社員よりも給与や待遇が下なのだ

実際に僕が親に「正社員から派遣薬剤師になる」と話をした時はあまり良い顔をされなかった

その後、僕が派遣薬剤師になることで金銭面・時間面や様々なことにおいてプラスに働いたのを見て、逆に僕の選択を信用し、疑いを持たなくなった。

僕が「仕事辞めてデイトレーダーになろうと思うんだよね」と言ったら「いいんじゃない?いのが決断したのなら間違いない」と即答で返された

その全幅の信頼のおかげで我に返り専業デイトレーダーになることを思いとどまることができた

 

同様に、結婚前提で付き合っていた彼女がいたけれど相手のご両親から派遣社員であることによる心象が悪く、話が見送りになった経験がある

なぜ派遣薬剤師をしているのかについての弁解・説明の場ももらえなかったのは辛い思い出だ

派遣薬剤師として働く上で自分が納得するだけでなく、周りの人の理解を得る必要があることは知っておいて欲しい

 

強いて言うのであれば、派遣薬剤師で働くデメリットはこの「世間体」くらいだと思う

これが受け入れられないのであれば派遣薬剤師はやめておくべきだ

あとは、病院で働いて薬の勉強をしたいという人は病院では派遣薬剤師を雇用出来ない

 

逆に派遣薬剤師で働くことでみんなが心配しているような、契約終了時に次の仕事が見つからなくなり無職の期間があるといった経験はない

あとは派遣薬剤師って働ける期間が決まっているんでしょ?と言われる、たしかに同じ派遣先で働けるのは最長3年という制約がある、しかしそれだけ働いていれば何度も「社員になってくれないか」とこえをかけられる、その意思があれば派遣先の薬局で社員やパートになればいい

むしろ実際に働いて内部を知った上で社員になるかどうか決められるのは強みではないだろうか?

 

僕は3年間満期で働いたことがあるが、何度社員に誘ってもなびかないことからその気がないことは察してくれていた

決してその店舗が嫌いとかではない、嫌なら3年も働いていないしすごく良くしてもらっていた

僕にとって派遣薬剤師で働くメリットに対して社員になるメリットがなかっただけだ

 

その時は派遣先が”全従業員の過半数以上が派遣契約に賛成する”という奥の手を駆使して延長契約可能な状態にしてくれた、数十店舗ある企業だったので全店舗に一斉送信でメールが送られていたのには正直驚いた

それだけでなく僕が個人事業主としても仕事をしているのを知っていたので、派遣契約を終了して個人事業主として今と同等の契約を結ぶ方向で進められないか内々で動いている、という話を管理薬剤師さんから聞いた

みんなは派遣薬剤師が使い捨てとか、一時的に利用するだけの駒、というイメージが強いだろう、僕もその扱いを覚悟の上で派遣薬剤師になった、しかし実際は一生懸命仕事をしていれば想像よりもずっと丁寧に扱ってもらえる

派遣薬剤師で働くメリット

給料が良い

まずなんと言っても派遣薬剤師の一番の強みはここだろう

地方の高時給だと時給4000円+家賃光熱費全額支給、とか時給5000円とかの案件が出てくる

正社員で働いてた当時の僕は「うさんくさっ!!己の身を持って試してやろうかい!!」ってノリで地方で時給4000円の住み込み案件をやってみた

マジだった

社会人3年目で月収70万くらい

年収ベースで約850万、家賃光熱費分を加味すると地方で安いとはいえ年収1000万弱水準の生活を送っていたことになる

ただ普通に他の薬剤師さんと同様に働いていただけだ

驚くほど何も裏がなくて当時はこれだけもらえてしまうのが逆に怖かった

派遣先で働いている薬剤師さんはみんな現地採用、給与水準は一般的な調剤薬局と変わりない、間違いなく薬局内で一番の高給取りだ

今は都心部で働いているから決してその水準までは届かない、それでももしかしたら薬局内で一番の高給取りなのかもしれない

一応身バレ覚悟でこのサイトを運営しているので今働いている薬局や会社に迷惑をかけないために具体的な金額は控えさせて欲しい

今後契約が満了したら加筆するかもしれない

色々な職場を体験できる

眼科・耳鼻科・皮膚科・整形・心療・・・病院やクリニックは様々な診療科目があるし、どうしても薬局の立地によって処方内容が偏ってくる

また、同じ診療科目でも地域や病院によって採用品目が違ったり、医師の処方の癖があったりするのはご存知のとおりだろう

様々な店舗で働くチャンスが有るからこれらの知識を幅広く得られる

しかも派遣薬剤師の場合は基本的に社員業務には関わらず、薬剤師業務に専念するので短期間で学べるのだ

社員業務は会社によって内容がまちまちだが、薬剤師業務で得た知識は他の薬局で広域の処方箋が飛んできたときなどに知識が活かせるのでとても重宝される

平均して勤続年数が長くて他で働いた経験がない、一般的にいう良い環境の薬局ほど他の薬局で得た薬の知識は喜ばれる

薬剤師として幅広く臨床知識を身に着けたいのであれば派遣薬剤師はオススメだ

それと、さっきも書いたけれど派遣薬剤師で働いていると基本的に「社員にならないか?」と声をかけてもらえることが多い

薬局で実際に働いた際の忙しさというのは中に入ってみないとわからないブラックボックスだ

実際に中で働いた感覚を知ったうえで社員やパートとして働くかどうか決められるというのは転職するうえで非常に大きなメリットだと思う

個人的には調剤薬局への転職を考えているなら一度派遣薬剤師として”内部調査”をすることをお勧めする

ワークライフバランスが整えやすい

正社員で働く場合、時短社員を除いて基本的にフルタイムで働く以外の方法はない

しかし派遣薬剤師の場合、フルタイムでなくても派遣会社の社員として仕事ができるのだ

週5で働いても週3で働いていても派遣社員に変わりない

 

また、パートやアルバイトの場合は職場の都合でシフトの調整をお願いされることが多い

派遣薬剤師の場合は派遣会社を通じて契約内容を結んでいる、外部の人間に契約外のお願いを押し通すことは難しい

ただこれは個人の自由で、僕の場合は単純に困っていたら助けてあげたい

僕の場合は時間の融通が効かない予定を入れることはほぼない、必要に応じて派遣先の希望にそって働くようにしている

それで一度痛い目にあったエピソードがある

 

過去の派遣先で、社員の研修やパートさんの家の事情などで人が足りなくて困っている週があり、管理薬剤師さんがシフトで悩んでいた

「人が足りなくて困っている週があれば、週5契約ですけど週6でも出勤しますよ、残業扱いになってしまうのでそれでも問題なければですが」と派遣先の管理薬剤師さんに話をした

その週は週6で勤務することで店がまわり、非常に喜んでもらえた

 

しかし、それでこの話は終わらなかった

翌月のシフトが全て週6になっていたのだ

もともと週5勤務でお店が回っている薬局だ、「人が足りなくて困っている週」とは一体??

 

そしてその翌月も全て週6・・・その薬局で一番勤務時間が長いのが派遣薬剤師の僕

週6勤務中のある日、当日の朝に薬剤師さんから「花粉症の薬処方してもらうので午前中半休もらって午後出勤しま~す」との連絡

人が足りなくて困っているって一体・・・?

 

さて、何の話をしていたっけ?そうだワークライフバランスだ

ワークライフバランスが整えやすいもう一つの理由として社会保険の加入の条件の低さがある

調剤薬局の大半を占めている中小規模の薬局だと週30時間以上の契約で働いていないと社会保険に加入できない

週に4日勤務しないと社会保険に入れないのである

小さなお子さんがいるパート薬剤師さんにとってはなかなかの問題だ

しかし雇用している人数が500人以上など特定の条件を満たした企業の場合、週20時間以上の契約+賃金月額8.8万円以上など所定の条件で社会保険に加入させる義務がある、FPの知識バンザイ

他に1年以上の勤務見込み(次の就職先が決まっているなど確実に辞める理由・予定がないこと)・昼間学生ではないことが条件だがこれらはあまり問題にならないだろう

派遣薬剤師で週20時間働けば月収8.8万円は確実に超えるし僕が働いたことがある派遣会社はどちらもこの条件に当てはまっているので週2.5日の契約でも社会保険に加入できる

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産休・育休が取りやすくて手当をもらうのにも有利

産休・育休を取りたいと考えている女性薬剤師にとっては明らかに正社員で働くよりも派遣薬剤師で働くほうがメリットが大きい

産休・育休中に企業独自で福利厚生制度を用意しているなら別だが、国の産前産後休暇・出産手当金や育児休業制度・育児休業給付金のみなのであれば仕組み上派遣薬剤師の方が圧倒的に有利だ

この項目はしっかりと解説したらそれだけで4000文字を超えてしまったので別記事にまとめさせてもらった

興味がある人は是非読んでみて欲しい

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副業・兼業OK

派遣薬剤師は副業や兼業に関して規定がないので本当に色んな人がいる

ぜんぜん違う業種の仕事をやっている人とか

元々薬局を数店舗経営者していたがすでに子供に引き継いで、旅行がてら地方派遣で働きつつ転々としている人とか

本当に個性があって面白いと思う

僕の場合は個人事業主との兼業なわけだけど、これが非常に税制などで優遇されている

少なくとも今のところは正社員+個人事業主の組み合わせはチート級だと思う、法律が変わったら「まぁ、そうするべきだよね」って納得しちゃうくらい

可能なら個人事業主になっておいた方が良いと断言できる

この点についても別の記事にまとめてみた、興味があれば読んでみて

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まとめ

どうだろうか、派遣薬剤師の魅力に気づいてもらえただろうか?

そうだよね、もう派遣薬剤師やってみるしかないよね?

まとめると

メリット

  • 給料が良い
  • 幅広く医療・処方の知識を身につけられる
  • 正規雇用される前に働きやすさ環境か知ることができる
  • ワーク・ライフ・バランスが整えやすい
  • 社保に加入しやすい
  • 産休・育休を取りやすい
  • 出産や育児の手当金を得るのに有利
  • 副業・兼業OK

デメリット

  • 派遣社員の肩書
  • 病院薬剤師にはなれない
  • 未経験者NG
  • 派遣薬剤師では積めない経験がある

派遣薬剤師のメリット・デメリットは大体こんな感じだ、一度転職するときは選択肢に入れてみてほしい

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